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前回のブログの最後で、「逢沢りく」の話をしました。
ーーーーーー出だしの、あらすじはこんな感じーーーーーー
りくは中学生。おしゃれなパパと、カンペキなママ、
「オーラがある」と友だちが憧れる、ちょっと特別な存在。
美しい彼女は、蛇口をひねるように、
嘘の涙をこぼすことができた。悲しみの意味もわからずに――
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りくはその後ママの都合で、大阪の親戚の家にあずけられる
でも彼女は徐々に自分の居場所を見つけていく、そういうお話
個人的に「りく」に素直に感情輸入できないのは、
私が、りくの両親に年齢的に近いからというのもある。
大人の都合を振り回す、わがまま勝手な大人たちのさみしさも
なんとなく、わかるので、一方的にりくちゃんの心と同期できにくい
それに両親に限らず、出てくるはじ役の方々のセリフが秀逸で
イキイキとしているし生々しくもある
本は友達にあげてしまったので詳細な例はお伝え出来ませんが。気になる方はamazonでポチってくだだい。損しないと思いますよ
さて、中学生とおじさんが出てくる小説という事で、もう一冊
主人公はやりたくもない「どら焼き屋」を借金返済と義理のために渋々続けている。アンは業者から出来合いのものを卸してもらい、学校帰りの中学生相手に適当に販売する適当な仕事。一人暮らしで毎晩の晩酌だけが楽しみの無趣味な男。
そんな彼のもとに、一緒に働かせてくれと、奇妙な老婆が話しかけてくるところから物語が始まる。
これ、図書館の処分品として50円でたまたま売っていたのを見つけて買ってきて読んだのですが、よかったです。話そのものも好きだし、物語を読ませる力も持っている。先が読めないようなストーリーではないけど、しょうがない事とやるせない事が入り混じり、物語に登場する人物たちを一生懸命応援してしまうのです。
(知らなかったのですが)映画化もされており、当時かなり人気をあつめたそうです。
これから見てみようと思う。実はドリアン助川さんは、樹木希林をイメージしながらこの本を書き上げたそうですので、まさに役にピッタリなのです。